大気環境学会誌
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第64回大気環境学会年会 特別集会2 「大気中マイクロプラスチックの実態解明と健康影響評価(AMΦプロジェクト)~自動車非排気粒子、パーソナルケア製品との接点~」
ジャーナル 認証あり

2024 年 59 巻 1 号 p. A31-A49

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抄録

マイクロプラスチックは、海洋、河川、道路粉塵などの環境媒体のみならず、ヒト肺、気管支、心臓、血液、母乳、妊婦の胎盤、糞便、血液などからも検出されている。モデル研究によると、マイクロプラスチックの体内への摂取経路として経気道曝露が最も重要であるが、大気中マイクロプラスチック(Airborne MicroPlastics; AMPs)の実態と健康影響は不明である。このことを背景として、2021年より環境研究総合推進費「大気中マイクロプラスチックの実態解明と健康影響評価」(JPMEERF20215003)(Airborne Microplastics and Health Impact、略称:AMΦプロジェクト)を開始した。AMΦプロジェクトは、サブテーマ1「大気中マイクロプラスチックの迅速分析法確立と実態解明」、サブテーマ2「大気中マイクロプラスチックの環境動態モデリング」、サブテーマ3「大気中マイクロプラスチックの呼吸器影響の解明」の3つのサブテーマからなる。

本特別集会では、AMΦプロジェクトの研究成果を大河内 博氏(研究代表者・サブテーマ1 リーダー、早稲田大学)、反町篤行氏(サブテーマ1、東洋大学)、梶野瑞王氏(サブテーマ2 リーダー、気象研究所)、石原康宏氏(サブテーマ3 リーダー、広島大学)からご紹介するとともに、ゲストスピーカーとして森川多津子氏(自動車研究所)、本田晶子氏(京都大学)をお招きして最先端研究についてご講演いただいた。100名を超える参加者があり、活発な議論が交わされた。

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