環境技術
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研究論文
炭素鎖長の異なるペルフルオロ化合物の電解処理効率の比較
橋口 亜由未藤川 陽子米田 稔谷口 省吾尾崎 博明
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2015 年 44 巻 7 号 p. 391-401

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抄録

 本研究では,白金電極を用いた電解法で水中のペルフルオロ化合物(PFCs)を分解する方法を検討した.生成可能性のある分解産物の同定を妨害しない電解質としてNaHCO3を選定して試験を行った.C8(PFOS とPFOA)や今後利用される可能性があるC6とC7の直鎖ペルフルオロカルボン酸(PFHpAおよびPFHxA)およびC6の直鎖ペルフルオロスルホン酸(PFHxS)を対象とした.PFOS,PFOA,PFHxA,PFHxS,PFHpS は電解により分解することがわかった.PFOS およびPFOA は特に難分解性であるが,ホウ素ドープダイヤモンド等のアノードに比べ酸化力が弱い白金のアノードでもこれらPFCsを酸化できた.PFHxA,PFHxS は通電時間に比例してゼロ次反応で電解が進み,PFHpS の分解の電流効率は今回試験したPFCsの中で最も高かった.また,下水二次処理水についても電解実験を行い,PFOS について高い除去率をえた.電解法による実処理では促進酸化法などで共存有機物を除去するとともに,予め膜分離などでPFCsを濃縮しておくことが重要と考えられた.

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