臨床神経学
Online ISSN : 1882-0654
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短報
15椎体に及ぶ長大病変を呈した抗myelin oligodendrocyte glycoprotein抗体陽性の横断性脊髄炎の1例
今井 健柴田 宗一郎篠原 健介櫻井 謙三堀内 正浩長谷川 泰弘
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2019 年 59 巻 6 号 p. 375-378

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抄録

症例は16歳男性.入院7日前から排尿障害が出現し,当院泌尿器科を受診.尿閉のため尿道バルーンカテーテルを留置し一旦帰宅したが歩行障害が出現し,当科に入院.頸胸椎MRIでC2~Th9に長い脊髄病変を認めた.自己免疫機序が関与した横断性脊髄炎を疑い,ステロイドパルス療法を施行し,症状は軽快.本例は抗aquaporin4(AQP4)抗体は陰性であり,抗myelin oligodendrocyte glycoprotein(MOG)抗体陽性の横断性脊髄炎と診断した.渉猟したかぎり,抗MOG抗体陽性症例の15椎体以上に及ぶ脊髄病変は稀であり,治療経過とともに報告する.

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© 2019 日本神経学会
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