2015 年 55 巻 3 号 p. 151-154
症例は30歳,男性.乳児期に小児科でDravet症候群と診断され,バルプロ酸を主体に加療されたが月に1回以上の全身けいれん発作があり難治に経過した.28歳まで小児科で投薬を受けていたが,てんかん重積状態になったのを契機に神経内科へ紹介されて投薬を引き継いだ.29歳までの1年間にさらに3度の重積となった.患者の母親は処方の変更に消極的であったが,難治であることからくりかえし説明しレベチラセタムを追加投与したところ,全身けいれん発作は1年以上抑止され,本症の成人例にもレベチラセタムの効果を確認できた.また小児科のてんかん患者を引き継ぐ際の問題点も考察した.