応用地質
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原子間力顕微鏡を用いた地質媒体中の微小間隙の認定とその定量的評価
廣野 哲朗林 為人中嶋 悟高橋 学
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2001 年 42 巻 1 号 p. 24-29

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抄録

原子間力顕微鏡 (AFM) を用いた微小間隙の観察を行い, その像と走査型電子顕微鏡像との比較を行った. さらに, 水銀ポロシメーターによる間隙径分布と水飽和法による有効間隙率のデータをもとに, AFM像の深さ情報での2値化を行い, 間隙分布だけの画像へと変換した. その間隙画像を市販の画像解析ソフトウェアを用いて, 間隙周囲長, 間隙面積, 動水半径, 等円直径等の幾何学的情報を解析した. 原子間力顕微鏡では走査方向に加え, 深さ方向に定量的な情報が得られる. さらに2値化した間隙画像を用いて, 個々の間隙やすべての間隙での幾何学的情報を統計的に解析することができる. よって本手法は地質媒体における間隙構造の可視化およびその定量的評価においてきわめて有効と言える.

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© 日本応用地質学会
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