人間工学
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衛生マスクへの着香が花粉症の不快感低減に及ぼす効果とその時間的推移
前澤 知輝宮崎 由樹 松長 芳織若杉 慶柴田 彰河原 純一郎
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2020 年 56 巻 1 号 p. 29-33

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抄録

本研究では,花粉症対策に衛生マスクを持続的に着用する日常生活場面において,鼻の不快感に対するマスクへの着香効果を経時的に測定した.花粉症をもつ40名の被験者が2種の衛生マスク(ミント着香,または統制として無香マスク)をそれぞれ6時間着用し,携帯機器を通じて鼻の不快感について定期的に回答した.実験の結果,着香マスクは無香マスクに比べて装着直後に鼻の不快感の低減が強く生じた.しかし,香りの有無にかかわらず,マスク着用後,30分程度で不快感の低減効果は飽和状態となった.このことは,着香マスクの着用が鼻の不快感を低減させる効果は,着用を始めてから30分までの香りの印象が大きく影響することを示している.

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© 2020 一般社団法人 日本人間工学会
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