日本透析医学会雑誌
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原著
訪問看護ステーションアンケート調査からみたassisted PDの問題点と対策
高井 奈美中林 吉雄川島 昭一水野 正司小出 滋久春日 弘毅坂 洋祐酒井 英巳子稲熊 大城伊藤 恭彦
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2023 年 56 巻 11 号 p. 401-409

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抄録

【目的】高齢腹膜透析(PD)患者を支えるためのassisted PD普及を妨げる要因を検討するため訪問看護ステーションのPD受け入れ状況の実態調査を実施.【方法】愛知県下の訪問看護ステーション368施設にアンケート調査を実施.【結果】回収数は132施設で,内訳はPD実施施設は37,PD検討中施設59,PD受け入れを検討しない施設20だった.PD患者の年間訪問割合は常に携わっている施設は20%だった.その他の施設はPD患者を看る機会が年に数例程度だった.訪問看護師による受け入れ条件は,「服薬管理」,「精神的サポート」が1番多く,次いで「バッグ交換」,「出口部ケア」だった.受け入れ見合わせ項目は,「Automated PD(APD)サイクラー準備」,「APD機器準備などの操作見守り」だった.【結論】assisted PDの要となる訪問看護師が不安なくPD患者を受け入れることができるためには,PD診療施設の医療スタッフとの共同訪問やケア方法の共有といった連携や多職種連携が求められる.

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