脳卒中
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原著
急性期脳梗塞患者における低骨格筋量の頻度と背景因子に関する検討
芝崎 謙作涌谷 陽介髙尾 芳樹
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2020 年 42 巻 3 号 p. 156-161

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抄録

要旨:【背景と目的】急性期脳梗塞患者における低骨格筋量の頻度と関連因子を検討した.【方法】対象は,2017 年4 月~2018 年12 月に入院した発症48 時間以内の脳梗塞患者122 例で,生体電気インピーダンス法を用いて骨格筋量を評価した.低骨格筋量は,四肢骨格筋指数が男性7.0 kg/m2 未満,女性5.7 kg/m2 未満と定義した.【結果】低骨格筋量は82 例(67%)に認めた.多変量解析の結果,年齢>77 歳(オッズ比3.8,95%信頼区間1.271–11.081,p=0.017),脳卒中の既往(3.7,1.080–12.686,0.037),BMI <23.5 kg/m2(11.6,4.023–33.186,<0.001)が低骨格筋量の独立した関連因子であった.【結論】急性期脳梗塞患者の約70%が低骨格筋量を有し,高齢,脳卒中の既往,BMI <23.5 kg/m2 が関連因子である.

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© 2020 日本脳卒中学会
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