バイオマスおよび/または廃棄物からの水素製造を循環型社会に必要とされる再生可能資源利用技術と位置づけ, 現状と課題を整理した。熱分解一ガス化および改質にもとつく技術開発例とその特徴, 影響因子に関する研究例などについて各種文献をもとにレビューした。さらに, 今後の総合的なシステムとして発展させる上で考慮・検討されている種々の技術的要素, とくに, 大きな課題となる水素や一酸化炭素などの生成効率とタールの転換効率などに対する触媒適用の効果, 燃料電池などとの組み合わせを考慮した場合に重要となる阻害物質あるいは微量有害物などの環境負荷物質の分離, 精製, 除去などの技術的方策について整理した後, あるべき将来像に言及した。