日本細菌学雑誌
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抗酸菌感染症の免疫補助療法
冨岡 治明佐藤 勝昌清水 利朗佐野 千晶
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2005 年 60 巻 3 号 p. 445-452

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抄録

近年, 多剤耐性結核やAIDS患者での播種性 Mycobacterium avium complex (MAC) 感染症の増加が問題になっており, 既存のものよりも強力かつ交差耐性のない新規抗結核薬, 抗MAC薬の開発が急務であるが, そうした新しいタイプの抗菌薬の開発は遅々として進んでいない現状にある。こうした状況下にあっては, 既存の抗菌薬の治療効果を側面から増強するような補助薬剤を併用して行くと言う strategy がより現実的である。本稿では, 結核・MAC症の抗菌薬による化学療法に, Th1 (Th1様) およびTh1誘導サイトカイン, TNF-α阻害剤, ATP, ピコリン酸, imidazoquinoline, 漢方薬, Mycobacterium vaccae 加熱死菌などの immunomodulator を併用することによる免疫補助療法の試みの現状と展望について概説した。

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