食品衛生学雑誌
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ポリカーボネート製器具・容器包装の溶出試験における改良ビスフェノールA分析法の室間共同実験
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2023 年 64 巻 4 号 p. 154-160

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抄録

ポリカーボネート製器具・容器包装の溶出試験におけるビスフェノールA分析法の浸出用液がヘプタンである場合の改良分析法について24試験所が参加する室間共同実験を行った.濃度非明示で2濃度の試料を配付し,計画書にしたがい試料中の分析対象化合物(ビスフェノールA,フェノールおよびp-tert-ブチルフェノール)濃度を定量した.得られた試験所の分析結果を基に,国際的なハーモナイズドガイドラインに沿って統計的に解析した.共同実験の結果として推定された室間再現相対標準偏差(RSDR)とHorwitz/Thompson式により計算される予測室間相対標準偏差(PRSDR)からHorRat値を算出した.その結果,2試料のHorRat値は3化合物をとおして0.15~0.37となり,Codex委員会が分析法承認のために設定している性能規準の指標である2未満を満たした.したがって,本分析法は規格の判定を行う分析法として有用であると考えられた.

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© 2023 公益社団法人 日本食品衛生学会
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