食品衛生学雑誌
Online ISSN : 1882-1006
Print ISSN : 0015-6426
ISSN-L : 0015-6426
ノート
エビおよびカニに残留する 4-ヘキシルレゾルシノールの分析
中里 光男松本 ひろ子粕谷 陽子安田 和男
著者情報
ジャーナル フリー

2005 年 46 巻 6 号 p. 282-285

詳細
抄録

諸外国でエビやカニの褐変防止剤として使用されている 4-ヘキシルレゾルシノールの分析法を検討した.試料から 4-ヘキシルレゾルシノールをメタノールで抽出し,抽出液を水で4倍に希釈した後,Sep-Pak Vac C18 カートリッジに負荷した.カートリッジは水およびメタノール-水(4 : 6)で洗浄した後,アセトニトリル-0.1% リン酸(55 : 45)で溶出した.HPLCによる分析では,カラムにODSを用い,移動相にはアセトニトリル-0.1% リン酸(6 : 4)を用いてきょう雑ピークとの分離を行い,検出は210 nmで行った.カニおよびエビに1.0および10 μg/gとなるように 4-ヘキシルレゾルシノールを添加し,添加回収実験を行ったところ,回収率はそれぞれ82.4~92.2% および88.9~91.8% と良好な結果が得られた.定量限界は試料当たり1.0 μg/gであった.

著者関連情報
© 2005 公益社団法人 日本食品衛生学会
前の記事 次の記事
feedback
Top