生茶葉と荒茶,及び荒茶の湯抽出液中から検出されるダイオキシン類の濃度を明らかにした.生茶から荒茶を製造する過程で乾物率は4倍増加したが,茶葉中のダイオキシン類の濃度(生葉で 0.048~0.48 pg-TEQ/g,荒茶で 0.14~0.82 pg-TEQ/g)は約2~3倍の増加で,茶葉の乾物率の増加よりも低い値を示した.また,荒茶の湯抽出液中でのダイオキシン類濃度はN.D.~0.00006 pg-TEQ/g であった.生茶と荒茶のダイオキシン類異性体の組成を比較すると,荒茶ではO8CDDを除く全異性体が減少した.