食品衛生学雑誌
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調査・資料
製茶過程における茶葉中のダイオキシン類の挙動
上垣 隆一殷 熙洙桑原 雅彦石井 康雄小原 裕三上路 雅子中村 幸二成田 伊都美
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2001 年 42 巻 2 号 p. 154-158

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抄録

生茶葉と荒茶,及び荒茶の湯抽出液中から検出されるダイオキシン類の濃度を明らかにした.生茶から荒茶を製造する過程で乾物率は4倍増加したが,茶葉中のダイオキシン類の濃度(生葉で 0.048~0.48 pg-TEQ/g,荒茶で 0.14~0.82 pg-TEQ/g)は約2~3倍の増加で,茶葉の乾物率の増加よりも低い値を示した.また,荒茶の湯抽出液中でのダイオキシン類濃度はN.D.~0.00006 pg-TEQ/g であった.生茶と荒茶のダイオキシン類異性体の組成を比較すると,荒茶ではO8CDDを除く全異性体が減少した.

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© 2001 公益社団法人 日本食品衛生学会
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