日本医真菌学会雑誌
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マクロファージに対するAsp-hemolysinの細胞毒性とサイトカイン遺伝子発現誘導活性
熊谷 健永田 隆之工藤 陽一福地 祐司蝦名 敬一横田 勝司
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1999 年 40 巻 4 号 p. 217-222

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抄録

マウス腹腔マクロファージ(Mφ)に対するAsp-hemolysinの細胞毒性発現の解析と,Mφのサイトカイン産生に与える影響を遺伝子レベルで検討した.Asp-hemolysinはMφに対して濃度依存的な細胞毒性を示した.このMφ細胞毒性はAsp-hemolysinのN-ethylmaleimide修飾またはsulfo-N-hydroxy-sulfosuccinimide-acetate修飾で顕著に減少した.また,無血清培地で培養したMφに対するAsp-hemolysin細胞毒性は,牛胎児血清(FCS)添加培地での細胞毒性より有意に増加した.さらに,低濃度のAsp-hemolysinはMφに対して腫瘍壊死因子(TNF-α),インターロイキン1α(IL-1α),インターロイキン1β(IL-1β)の各サイトカインmRNAの発現を誘導した.
以上の結果より,Asp-hemolysinはMφに対し細胞毒性とサイトカイン産生誘導の二つの活性を示すことが明らかとなった.

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