2015 年 10 巻 4 号 p. 517-529
2ヒンジプレキャストアーチカルバートは,縦断方向に奥行1 ~ 2 m程度の部材を連続して設置する構造である。このため,縦断方向の部材の連結様式により,その挙動が大きく変化することが予想される。そこで本研究では,2ヒンジプレキャストアーチカルバートを対象に,カルバート間の連結様式に着目した遠心模型実験を実施した。その結果,カルバート間を連結した場合には,盛土の変形を軽減し,目地の開きを抑制することを確認した。一方,カルバート同士を分離した場合には,個々のカルバートが前傾・後傾を繰り返し,カルバート底版に大きな曲げが発生する可能性があることが確認された。