2005 年 52 巻 2 号 p. 80-87
高級脂肪酸エステルであるトリパルミチンと大豆レシチンをカプセルマトリックスとし, 固体粉末状親水性生理活性物質であるL-システインのカプセル化を試みた. そして, 以下のような結果を得た.
(1) 大豆レシチンを分散安定剤とバインダーとすることで, トリパルミチンをカプセルマトリックスとした, L-システインのカプセル化が可能となった.
(2) 芯物質のカプセル化効率及び含有率は, 混合比0.75が最適であった.
(3) 芯物質の溶出率と水膨潤崩壊性は, 混合比によりコントロールできることが明らかとなった.