熱物性
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バイオマス・廃棄物燃料の発熱量評価
森田 慎一羽二 生稔大山田 貴延高井 和紀早水 庸隆権田 岳堀部 明彦春木 直人
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2020 年 34 巻 4 号 p. 147-153

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抄録

本研究は,断熱式発熱量測定装置を用い,農業用途を想定するバイオマス・廃棄物燃料の発熱量を評価した結果を示すものである.我が国においては,寒冷期に農作物の生育遅延または不能となるため,施設栽培農業においても冬期の出荷が抑制される.寒冷期の出荷実現を目指す農家は,近郊で得られる様々なバイオマス・廃棄物燃料燃料を施設栽培用燃料に活用したい要望があるが,農業用燃焼暖房器に使用することで営農が成り立つか否か見極める必要がある.しかしながら,この種の燃料の発熱量データは稀少であり,設計が困難であることが未利用燃料の利用普及を妨げている.本報は,針葉樹,広葉樹,木炭,竹,家畜糞堆肥,エンジンオイルフィルターおよびコンデンサー用セパレータ紙廃棄物の発熱量測定結果を示し,燃料の多様化につながる実用資料を提供するものである.

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© 2020 日本熱物性学会
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