肝臓
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症例報告
重篤な肝障害を来した骨髄性プロトポルフィリン症の1例
穴井 盛靖宮瀬 志保石貫 敬子束野 奈津己岩下 博文伊藤 隆明藤山 重俊
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2016 年 57 巻 5 号 p. 227-232

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抄録

症例は42歳男性.10歳時に近医で骨髄性プロトポルフィリン症(Erythropoietic protoporphyria:EPP)と診断され,20歳,40歳時にEPPによる肝障害,腹痛で入院歴あり,安静で改善した.2014年6月に腹痛,便秘,黄疸が出現し,EPP急性発作の診断で入院となった.遮光下で安静,緩下剤の投与を行うも改善せず,T-Bilの上昇(17.1 mg/dL)を認めた.入院5日目からHeminの投与を行い,投与終了後より徐々にT-Bilは低下,腹痛は改善傾向となった.以降は増悪なく入院30日目に退院となり,退院2カ月後の採血では肝機能,T-Bilは正常化していた.肝障害を伴う急性発作が出現し,治療に難渋したEPPの1例を経験したので報告する.

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© 2016 一般社団法人 日本肝臓学会
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