Drug Delivery System
Online ISSN : 1881-2732
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特集“新しいDDSを切り拓く機能性材料の開発”編集:川上亘作
自律型インスリン投与デバイスを目指したグルコース応答ゲルの開発
松元 亮石井 武彦片岡 一則宮原 裕二
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2013 年 28 巻 2 号 p. 119-126

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抄録

今日、インスリン依存型糖尿病の対症療法としては、患者自身によるインスリン頻回注射がもっとも一般的である。しかしながら、この方法は、患者の生活の質(QOL: Quality of Life)を著しく損なううえ、正確な用量設定も困難であり、長期的な血糖値管理の目的を満足するものではない。このような背景から、グルコースオキシダーゼやレクチンを利用して自律型(フィードバック型)のインスリン供給システム、いわば“人工膵臓”を工学的につくる試みが多くなされてきた。ところが、これらタンパク質由来の物質は、変性や細胞毒性のために長期使用や保管が困難であり、いずれも実用には至っていない。本稿では、合成分子を組み上げて得られる「ボロン酸ゲル」を用いてこれを代替する筆者らの取り組みを中心に概説する。

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© 2013 日本DDS学会
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