2018 年 3 巻 p. 15-17
ミリ波での無線電力伝送は,ビーム指向性の高さや回路の小型化が可能といった観点から,高密度エネルギー送電方法としての魅力がある.本研究では核融合や分光光源などで用いられている大出力のミリ波源であるジャイロトロンに着目し,電力源として利用することで長距離級の送電実験を行った.送電実験は900mmの距離で減衰材を介して行った.実験より送電効率2.30%が得られ,理論値である2.35%とよく一致していることからジャイロトロンを用いての送電が理論通りに行えることを示した.