地下空間は,トンネルやエネルギー貯蔵施設,都市空間の有効活用や地球環境問題などのために多角的な利用が検討されている.人々が地下空間で過ごす機会が増えることを考ると,力学的安定性や施工性等の従来の土木工学的観点に加え感性や心理的な観点も考慮し,安全かつ魅力的な地下空間をデザインすることが重要である.地下空間をデザインするには多くのデザイン要素を考慮する必要があり,どのようにそれらの関係を把握し,デザインに生かすかが課題となる.
本論文では,地下空間のデザイン要素の中から色と形を取り上げ,いくつかの色と形を組み合わせた地下空間と印象(形容詞で表現)の関係をコレスポンデンス分析を用いて布置図上に配置し,さらにクラスター分析を併用し,それらの関係を視覚的に把握できる知覚マップの作成方法を提案する.