2018 年 74 巻 5 号 p. I_1037-I_1046
平成26年の改正道路交通法の施行以降,ラウンドアバウトは全国各地で導入が検討されており,今後もさらなる普及が期待されている.ラウンドアバウトの幾何構造設計は様々な幾何構造要素の組合せを決定するプロセスであり,その設計プロセスにおいて幾何構造設計全体に対する安全性能評価が必要不可欠である.しかし我が国では,安全性能を評価するための具体的な方法や指標は検討されていない.そこで本研究では,海外の設計ガイドライン等を調査し,アメリカのFastest PathやスイスのDeflection Angleに基づく安全性能評価の考え方や特徴について把握した.また,海外の評価方法を用いて国内の既存ラウンドアバウトの幾何構造を評価し,我が国における適用性について議論した.