2016 年 72 巻 5 号 p. I_963-I_974
近年,途上国への導入が盛んなBRTは乗車定員の大きな連節バスを運行することで鉄軌道システムと同等の輸送力を安価な費用で実現可能とする.しかし,重量の大きな連節バスの運行によってバス専用道路が激しく損傷し,舗装維持費用が急増する恐れがある.本研究は,より大きな乗車定員を持つバス車両を前提に設計することで舗装維持費用が安価となる輸送量を明らかにした.また,交通需要と乗車定員がより多く想定される場合,通行負荷が激しい停車部へのコンクリート配置が修繕費用の削減に有効であることを明らかにした.そして,供用中の輸送量増加および大きな乗車定員を持つ車両への変更が想定される場合,乗車定員と舗装配置の組み合わせを考慮した舗装設計により輸送量増加と定員変更による修繕費用の増加が抑制されることを明らかにした.