土木学会論文集G(環境)
Online ISSN : 2185-6648
ISSN-L : 2185-6648
地球環境研究論文集 第22巻
世帯属性別の電力需要の再現モデルの開発-外出・帰宅・就寝行動の時間幅を考慮して-
野田 圭祐盛岡 通尾﨑 平
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2014 年 70 巻 5 号 p. I_147-I_156

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抄録

 家庭の電力需要を再現するモデルを,都市部で得られる汎用性の高い調査の結果から構築することを試みた.それは4つの調査を利用して電力を消費する行動を再現し,さらに行動が電気機器を使うことを経て電力消費につながるモデルである.すなわち,外出と帰宅の時刻を示す交通行動調査,生活時間の配分を示す社会生活基本調査,家計支出を示す家計調査,および人口や世帯の町丁目別の量と空間分布を示す国勢調査である.地区や街区の典型的な行動はそれに対応した時間別エネルギ消費のパターンを伴う.言い換えると,多様な生活行動が展開されている街区や地区では,異なった電力消費パターンを伴う形で需要が生まれ運用されるので,デマンド・レスポンスを含むエネルギマネジメントによってピーク電力を削減することを検討し支援する需要モデルとして活用しうる.

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© 2014 公益社団法人 土木学会
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