2017 年 73 巻 2 号 p. I_219-I_225
国交省のi-Constructionにより現場の3次元データ化が推進され,レーザスキャナやドローンによるSfM(Structure from Motion)の活用が普及している.しかし,レーザスキャナは観測場所や回数の制約によりデータが欠損し,SfM単体では実寸スケールを得られず,部分的な歪も生じ易い.本研究ではこの両者を統合する手法を提案し,相補的なデータ活用を目指す.スキャナ併設の校正済カメラで撮影した画像と空撮画像群を併せてSfMを行うことで,スキャナとSfMの座標を統合し,スキャナ画像上の画素単位で対応付けを行う.さらに空間的な広がりを考慮した対応付けの選択により,反復を要しない計算で精緻な位置合せが可能となる.実験により2.0cm程度の誤差で自動位置合せが可能であることが示された.