日本内科学会雑誌
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II.炎症性腸疾患の病理・病態生理
2.遺伝的背景
渡邊 秀平細川 雅代中垣 卓田中 浩紀有村 佳昭今井 浩三篠村 恭久
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2009 年 98 巻 1 号 p. 18-24

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抄録

炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease:IBD)は,複数の環境・遺伝要因が関与する多因子疾患である.その原因は不明であるが,急速に発展したゲノム解析手段により,疾患感受性遺伝子の報告が盛んに行われている.IBDに関連を示す疾患関連領域(loci)はクローン病において同定された感受性遺伝子CARD15をはじめ,とくにクローン病を中心に次々と報告されている.疾患関連遺伝子を明らかにすることによりさらなる病態解明,新規治療法の開発が可能になると思われる.

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© 2009 一般社団法人 日本内科学会
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