日本内科学会雑誌
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今月の症例
腹膜透析による腎不全治療が困難であった糖原病I型(Von Gierke病)の1例
原 大雅清元 秀泰祖父江 理森脇 久美子海部 久美子伊原 玄英人見 浩史河野 雅和渡辺 精四郎乾 政志
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キーワード: 糖原病I型, 生体腎移植, TGF-β
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2007 年 96 巻 4 号 p. 775-777

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抄録

糖原病I型はグリコーゲン代謝酵素(glucose-6-phosphatase)欠損に伴う非常にまれな先天性疾患である.症例は,17歳時に末期腎不全のため腹膜透析を導入したが,除水不良が著しく溢水状態となり,18歳になり当院紹介となった.腎移植を希望され,肝生検を行ったところ免疫抑制薬の服用は可能と判断し,母をドナーとする生体腎移植を施行した.術前体液管理に血液透析を導入し,腎移植は成功した.本疾患に包括的腎不全治療を経験したので報告する.

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© 2007 一般社団法人 日本内科学会
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