日本内科学会雑誌
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高度の変形性頸椎変化が合併し診断的治療が奏効した頸髄サルコイドーシス
廣瀬 和徳星野 晃福岡 敬晃高橋 正彦泉 雅之中尾 直樹衣斐 達佐橋 功
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2004 年 93 巻 7 号 p. 1436-1438

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抄録

58歳,女性.緩徐進行性の歩行障害.高度の変形性頸椎症と脊柱管狭窄,頸髄MRIでT2高信号変化より頸椎症性頸髄症を疑ったが,胸部X線で肺門部拡大あり.他のサルコイドーシス(サ症)の身体・血清学的所見は陰性.しかし縦隔内リンパ節生検でサ症を確認.診断治療を目的に副腎皮質ステロイドを投与し,神経・画像所見は寛解した.頸椎症性頸髄病変の存在例に一つでもサ症の所見が陽性時は,サ症の内科的治療を優先すべき点を強調した.

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