2013 年 62 巻 2 号 p. 121-130
電気化学センサーの生化学分析への応用は,細胞懸濁液中で迅速,簡単にかつ連続的に反応を追跡できる点,及び測定装置にあまり費用がかからない点において大きな魅力がある.本論文では,酸素電極やイオンセンサーなどの電気化学センサーを利用して,光照射した色素がいかに細菌を不活性化するかを解明した研究について報告する.さらに,光ファイバーを利用した分光法とイオンセンサーとを組み合わせたセンサーシステムを構築し,膜作用性薬物が膜に開けるチャンネルサイズを定量することに成功した例,及びセンサーの自作の方法などについても報告する.