分析化学
Print ISSN : 0525-1931
総合論文
レーザー励起蛍光検出/キャピラリー電気泳動法に基づく高感度分析
金田 隆
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2007 年 56 巻 10 号 p. 841-849

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抄録

キャピラリー電気泳動(CE)において,半導体レーザーを光源として用いるレーザー励起蛍光検出法を,多環芳香族化合物,アミノ酸,DNA,タンパク質の高感度分析に適用した.近赤外から赤色領域で発振する半導体レーザーを用いる直接蛍光検出法,並びに間接蛍光検出法について検討した.また,CEの感度を向上させるために,アダマール変換CEを開発した.アダマール変換CEでは,試料を多重注入し,その結果を逆変換する.多重注入を行うために,光ゲート注入法,マイクロチップでの電気泳動注入法,並びにレーザー加工キャピラリーを用いる電気泳動注入法を開発した.それらの方法は,CEでの多重注入を可能にし,得られた結果において顕著なS/Nの向上が達成された.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry 2007
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