分析化学
Print ISSN : 0525-1931
体液中のグアニジノ化合物の高感度迅速定量法
東舘 栄前窪 哲也斎藤 宗雄千田 正昭星野 忠夫
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1984 年 33 巻 7 号 p. 366-370

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抄録

高速液体クロマトグラフィーの分離カラムとして粒径5μmの強酸性陽イオン交換樹脂を充てんしたミニカラム(長さ35mm,内径6mm)を採用し,カラムから溶離してくるグアニジノ化合物をポストカラムにおいてフェナントレンキノンと反応させて蛍光物質とし,蛍光検出器によって測定した.この方法によって,尿毒症毒性物質として知られるグアニジノ化合物のうちタウロシアミン,グアニジノコハク酸,グアニジノ酢酸,グアニジノプロピオン酸,クレアチニン,グアニジノ酪酸,アルギニン,グアニジン,メチルグアニジンの9種を13分間で高感度に分離・検出することができた.保持時間,ピーク面積の再現性は良好であり,検量線は原点を通り,2.5~10nmolまで良好な直線性を示した.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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