窯業協會誌
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金属リチウムの表面窒化による窒化リチウム薄膜の生成とその電池への応用
山本 貴憲吉川 信一小泉 光恵
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1985 年 93 巻 1083 号 p. 728-731

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抄録

リチウム金属の表面を窒化することによりLi3N膜の作製を試みた. 生成反応過程の観察を行い, 生成反応に対する雰囲気の影響について調べた. 更に生成した膜のリチウム固体電池への利用について検討した. 膜厚を制御するための反応は室温で行い, 反応時間90分で約1mmの膜厚を得た. 膜の生成速度は, 反応に用いた窒素ガスの純度が高くなるに従って遅くなることが分った. TiS2を正極とした電流では1μA程度の電流を約1時間取り出した. しかし一般的に電池の内部抵抗が高く, また長時間にわたる放電はできなかった. 比較のために窒化リチウムの圧粉体及び焼結体についても導電度の測定を行い, 窒化リチウムの化学的及び電気化学的な安定性を検討した.

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© The Ceramic Society of Japan
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