主催: 一般社団法人 日本体育学会
会議名: 日本体育学会第70回大会
開催地: 慶應義塾大学日吉キャンパス
開催日: 2019/09/10 - 2019/09/12
p. 226_2
ドロップジャンプは下肢の伸張-短縮サイクル(SSC)運動遂行能力を評価するテスト運動として用いられている。これまでに、ドロップジャンプで用いる際の至適台高は選手や種目特性によって異なることが報告されている。そこで本研究は、複数の台高を用いた多段階式ドロップジャンプテストにより、球技選手のSSC運動遂行能力を評価することを目的とした。89名の大学運動部(野球、バスケットボール、ハンドボール、サッカー、テニスおよびバレーボール)に所属する球技選手を対象に、0.3、0.6および0.9mからのドロップジャンプを実施し、パフォーマンス変数(DJ-index(跳躍高/接地時間)、接地時間、跳躍高)を算出した。その結果、最も高いDJ-indexを示す台高は種目によって異なることが示された。また、台高の上昇に伴うDJ-indexの変化をみたところ、種目全体では0.9mが0.3および0.6mと比較して有意に低下した。一方、種目別に見ると、バレーボールにおいては、台高の上昇に伴う有意な変化が認められなかった。これらの結果から、多段階式ドロップジャンプテストにより、各種目の競技特性を踏まえた上でSSC運動遂行能力を評価できる可能性が示された。