日本作物学会紀事
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ソルガムとトウジンビエの生産と多収育種
吉田 智彦
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2002 年 71 巻 2 号 p. 147-153

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抄録

世界での収穫面積が小麦,稲,トウモロコシ,大麦に次ぐ重要な穀類であるソルガムとトウジンビエの生産や品種改良の現状について述べる.自殖性作物のソルガムは,短桿,早生,耐病虫性などを持つ多様な遺伝資源を取り込み,統計遺伝学的な知見を育種の基礎として多収品種の育成がすすんでいる.他殖性作物であるトウジンビエは高温,乾燥,不良土壌などの不良環境へ耐性があることから,これらの利点をさらに生かす品種改良が国際機関を中心にして行われている.このような作物の生産力をさらに高めることが現在・将来ともに重要な課題である.

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