2016 年 31 巻 4 号 p. 547-550
〔目的〕本研究は,三次元動作分析装置を用いて,肩関節の外転運動における若年者と高齢者の肩甲上腕リズムを比較し,加齢による影響を明らかにすることである.〔対象と方法〕若年男性21名と高齢男性17名を対象とした.課題動作は,肩関節外転運動とし,三次元動作分析装置を用いて肩甲上腕リズムを分析した.〔結果〕肩関節外転運動における上腕骨と肩甲骨の関係性である肩甲上腕リズムは,若年者では3.5:1の割合となった.次に高齢者における肩甲上腕リズムは4.4:1の割合となった.〔結語〕本研究より,加齢に伴い肩甲上腕リズムが異なることが明らかとなった.本研究で得られた結果は,理学療法分野における重要な知見となる.