理学療法科学
Online ISSN : 2434-2807
Print ISSN : 1341-1667
原 著
脳卒中後の回復期病棟入院時の身体機能面,心理・精神的側面,社会的側面,およびQuality of Lifeの関係 1.抑うつ症状とアパシー
北地 雄鈴木 淳志原島 宏明宮野 佐年
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キーワード: うつ, アパシー, 脳卒中
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2014 年 29 巻 6 号 p. 995-1000

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抄録

〔目的〕リハビリテーションの阻害因子である脳卒中後の抑うつとアパシーに関連する因子を抽出し,より円滑で効果的なリハを提供する一助を得ること.〔対象〕亜急性期脳卒中者23名.〔方法〕抑うつとアパシーをそれぞれCES-Dとやる気スコアを用い評価した.身体機能面,心理・精神的側面,社会的側面,およびQOLとの関連は相関分析と回帰分析を用いた.〔結果〕抑うつ症状,アパシーともに約35%に認められた.どちらも心理・精神的側面およびQOLと関連した一方で,アパシーのみが身体機能面,社会的側面と関連した.回帰分析から,抑うつには心理・精神的側面,アパシーには年齢が強く影響することが示された.〔結語〕高齢であり,心理・精神的変調が示唆される脳卒中者のリハの進行には,特に配慮を要することが示唆された.

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© 2014 by the Society of Physical Therapy Science
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