2018 年 12 巻 1 号 p. 51-58
本稿では無線ネットワークをトラヒック理論の観点から考えてみる.まずは,トラヒック理論とその大群化効果について概説する.そして,大群化効果を無線ネットワークで得ることができるのかについて検討する.更に,トラヒック理論的アプローチの具体的な例として,競合・隠れノードを考慮した簡易解析,VANET (Vehicular Ad Hoc Network) における動的チャネル選択,シングルユーザ/マルチユーザMIMO (Multi-Input Multi-Output) を用いた無線ネットワークの比較評価について紹介する.