Journal of Pesticide Science
Online ISSN : 1349-0923
Print ISSN : 1348-589X
ISSN-L : 0385-1559
Streptomyces pulveraceus subsp. epiderstagenes から単離された新規ベンゾフラン型グルタルイミド抗生物質アクチケタールの合成
清田 洋正清水 由布子折谷 隆之
著者情報
ジャーナル フリー

2001 年 26 巻 1 号 p. 93-95

詳細
抄録

シクロヘキシミドに代表されるグルタルイミド系抗生物質は, 一般に強い抗真菌活性を示す他, 抗腫瘍, 抗原虫活性などを有するが, 反面選択性も低いことから, 新規な類縁体が求められている. アクチケタールは新規なベンゾフラン型グルタルイミド系抗生物質として Streptomyces pulveraceus subsp.epiderstagenes から単離された. 今回, その全合成に成功したので報告する. 5,7-ジメチルベンゾ [b] フランとグルタコン酸ジメチルをPd (II) を用いて酸化的にカップリングして炭素骨格を形成した. ジカルボン酸部分をイミドへと変換し, フラン部分の二重結合を選択的にオスミウム酸化することで, 目的とするアクチケタールの合成を達成した. 全収率は6工程で11.4%であった.

著者関連情報
© 日本農薬学会
前の記事 次の記事
feedback
Top