産業衛生学雑誌
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State-Trait Anxiety Inventory(STAI)の統計学的検査項目減数化によるスクリーニングテスト
小泉 直子藤田 大輔二宮 ルリ子中元 信之
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1998 年 40 巻 4 号 p. 107-112

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抄録

State-Trait Anxiety Inventory(STAI)の統計学的検査項目減数化によるスクリーニングテスト:小泉直子ほか.兵庫医科大学公衆衛生学-本研究の目的は, 定期健診で身体的健診と平行して簡便に行い得る精神面の健診方法を見つけ出すことである.阪神淡路大震災の復興事業に携わる建設業の男性労働者264名を対象に, 定期健診時に行われたSTAIの状態不安(A-State)20項目, 特性不安(A-Trait)20項目, 計40項目の検査データとSDS検査データを基に重回帰分析を行い, 簡易スクリーニングテストとして活用しうる5項目を抽出した.この5項目の総得点に対する説明率は, 状態不安90.0%, 特性不安88.5%であり, 推計値と実測値の相関は, 状態不安r=0.949(p<0.01), 特性不安r=0.940(p<0.01)であった.また, この5項目の構成概念妥当性および信頼性についてもそれぞれ一定の評価が得られたことより, 対象者の精神健康の概要を把握するための簡易検査法として有用であり, 事業所におけるメンタルヘルス対策に活用しうると考えられる.

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© 1998 公益社団法人 日本産業衛生学会
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