2017 年 40 巻 Suppl. 号 p. 57-60
本研究は,大学生を対象として授業内容に対する利用価値認知に働きかける介入を行い,課題価値および自己効力感に与える影響について検討を行った.半期の授業内で3回の介入を受けた介入群は221名,対照群は144名であった.研究協力者には,半期の授業の開始時と終了時の2時点で質問紙に回答を求めた.プレ時点の各得点を共変量とした共分散分析の結果,興味価値と実践的利用価値において,介入群の方が対照群よりもそれぞれのポスト得点が高いことが示された.以上の結果に基づき,本研究における介入授業が大学生の学習動機づけに与える影響について考察した.