日本教育工学会論文誌
Online ISSN : 2189-6453
Print ISSN : 1349-8290
ISSN-L : 1349-8290
教室授業場面における教師の指名行動に関する一検討
澤邉 潤岸 俊行野嶋 栄一郎
著者情報
ジャーナル フリー

2008 年 32 巻 Suppl. 号 p. 165-168

詳細
抄録

本研究では,教師の「指名行動の偏り」という視点から,教師の指名行動の特徴を検討した.2つの時期(7月,12月)における全30授業の国語科授業を対象として,教師がどの児童を何回指名したかを計測し,各授業間の被指名回数(児童が指名された回数)の相関分析を行った.その結果,2つの時期において,ほぼすべての学年で中程度の相関(相関係数.448〜.713)が認められた.また,児童の挙手回数と教師の指名回数の相関分析を行った結果,高い相関(相関係数.805〜.923)が認められた.以上より,教師の指名行動にはある程度偏りが生じており,挙手している児童に指名する傾向があることが示唆された.

著者関連情報
© 2008 日本教育工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top