臨床リウマチ
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原著
タクロリムス代謝酵素の遺伝子多型が治療効果に影響したと推測されるSLEの一例
由井 智子新井 桃子福井 めぐみ三井 亜希子金子 朋広清水 章渡辺 淳鶴岡 秀一
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2015 年 27 巻 3 号 p. 219-226

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抄録

   22歳女性.発熱・多関節痛を主訴に来院,SLEと診断した.SLEDAI高値・ループス腎炎ⅢA/Cより疾患活動性が高くステロイドハーフパルス療法を施行した.一時症状改善したがプレドニン40mg後療法中に再燃したためタクロリムス・ミゾリビン併用を開始した.タクロリムスの血中濃度が上昇せず,薬物代謝酵素の遺伝子多型による影響を疑いシクロスポリンに変更すると有効血中濃度に達し著効した.後の測定で血中濃度の上昇しにくいCYP3A5*1/*1であることが判明した.

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© 2015 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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