日本科学教育学会年会論文集
Online ISSN : 2433-2925
Print ISSN : 2186-3628
ISSN-L : 0913-4476
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論文集
中学校理科における環境倫理の視点を導入した自然体験学習の実践的検討
-ディープ・エコロジー・ワークの実践を通して-
*山本 容子
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抄録

本研究では,中学校理科におけるディープ・エコロジーの視点を導入した環境倫理教育プログラムを試行し,生徒の反応,意識の変容を探り,環境倫理意識の向上に関する知見を得た.本プログラムの試行により得られた知見は,以下の2点であった.(1)ディープ・エコロジー・ワーク「校庭の身近な自然との一体化体験」を導入することにより,それまで自然との一体感を感じた経験がない生徒でも自然との一体感を実感し,環境保全行動意識を高めるのに有効である.(2)このワークの実施により,生徒が,自然との一体感,自然への親しみ,心が豊かに広がった実感,生命圏平等主義への肯定感を抱きやすく,自分と自然との関わりを深く考える機会となり,ディープ・エコロジーの中核となる「自然との一体化による自己実現への到達」可能性が高まる.

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© 2019 日本科学教育学会
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