主催: 一般社団法人廃棄物資源循環学会
会議名: 第29回廃棄物資源循環学会研究発表会
回次: 29
開催地: 名古屋大学東山キャンパス
開催日: 2018/09/12 - 2018/09/14
鋼を製造する際の副産物である製鋼スラグは,年間1300万トンが発生しており,その98%以上が,環境安全性を確認した上で有効利用されている。有効利用に際しては,有姿の試料を撹拌はねで撹拌混合する試験法(JIS K 0058-1の5)が採用されている。一方JIS K 0058-1には,2mm未満に粉砕した試料を振とうする試験法(JIS K 0058-1の6)があり,土工用として使用されるスラグ等には適用されることもある。両者は試験に供する試料粒径と混合方法が異なるため結果に違いが生じる可能性があるが,製鋼スラグに対する影響は明確にされていない。また試料粒径の影響は,含有量試験(1N塩酸による抽出量)でも生じうる。そこで本研究では,CS-40として利用されている製鋼スラグを粒度分画し,粒径の異なる試料中のフッ素の王水抽出量と含有量,溶出量を調査して,試験条件がフッ素の溶出挙動に与える影響について検討した。