主催: 土木学会
共催: 日本気象学会, 日本建築学会, 日本風工学会, 日本鋼構造協会
p. 133-138
近年,日本各地で突風による構造物や電車車両への被害が多発しており,人命に関わる被害に発展する場合もある。この様な背景から耐風工学分野では被害の低減が重要な課題として注目されている。従来の研究では,突然の強風によって生じるオーバーシュート現象に多くの注目を集めているが,突風作用時に形成される流れ場の影響を考慮した検討は十分に行われていない。そこで,著者らは正方形柱に無風状態から短い立ち上がり時間で風速変化した場合とより現実的な条件と考えられる有風状態から突風が作用した時にどのような非定常流体力が生じるかについて検討を行った結果,非定常流体力はインパルス状の加速度成分の波形に加えて,流れの形成による影響を受けていることを明らかにしてきた。そこで,本研究では突風作用時に正方形柱模型に作用する非定常抗力および加速中のオーバーシュートによるピーク,流れの影響によるピークについてより詳細な検討を行い,迎角ごとの変化について考察した。