日本地球化学会年会要旨集
2009年度日本地球化学会第56回年会講演要旨集
セッションID: 1P22 12-P02
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古気候・古環境解析の地球化学
名古屋クロマツの年輪中の炭素・酸素同位体比から探る環境変動
*林 和樹南 雅代中村 俊夫中塚 武
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抄録

名古屋のクロマツ年輪中の炭素・酸素安定同位体、および放射性炭素同位体比の測定を行い、これらの同位体比の変動がどの気象要素の影響を強く受けているのか、また気象要素以外の環境要因による影響が存在するのかどうかの検討を試みた。その結果、δ13C・δ18Oはともに、相対湿度と強い負の相関がみられた。また、Δ14Cについては、1964年の高濃度のピークが示され、大気と樹木年輪中の同位体比の変動がほぼ一致し、生育時に吸収された同位体比がそのまま年輪の成長に反映されることがわかった。

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© 2009 日本地球化学会
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