1953 年 28 巻 5-6 号 p. 219-226
1) Aegilops 及び Triticum の核型を決定し, その変化はゲノムの変化と一致することを明かにし, 次の核型式を定めた。
AA………a1 b1 c1 d1 e1 f1 g1
BB………a2 b2 c2 d2 e1 f2 g1
DD………a3 b3 c1 d1 e1 f3 g1
2) Triticum の核型において, 1)ゲノムを同じくする種は常に同じ核型をもち, 2)ゲノムを異にする時は, そのゲノムに相当する核型の部分が異ることから, ゲノム核型の平行変化説を提唱した。
3) Aegilops squarrosa の核型は, Triticum のDDゲノムと同一の核型である。
4) 核型分析の結果, この属のゲノム分析の研究を助長するものと考える。