日本薬理学雑誌
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ラット脳内 Cyclic nucleotides に及ぼすGuanfacine の影響
中道 博之村上 松太郎佐々木 広水沢 重則近藤 靖渡辺 勝宏高橋 晶工藤 康嗣小野 幸彦
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1988 年 92 巻 2 号 p. 97-104

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抄録

正常血圧ラットを用い,麻酔下でguanfacineによる降圧および心拍数減少時における脳内cyclic nucleotides量の変化を検討した.さらに,α遮断薬の前処置により,この脳内cyclic nucleotides量変化に対するα受容体の関与についても検討を加えた,guanfacineの静脈内投与により血圧降下と心拍数減少が認められた.guanfacineの降圧および徐脈効果は,α2遮断薬であるyohimbineにより抑制されたが,α1遮断薬であるprazosinでは有意な影響を受けなかった.guanfacineにより,cyclic AMPは視床下部で減少したが,yohimbineはこの作用を抑制した.また,小脳,橋延髄,視床下部において,cyclic GMPも減少したが,yohimbineはこの作用を抑制した.prazosinの前処置ではguanfacineによるcyclic AMPおよびcyclic GMPの減少変化に有意な影響は認められなかった.以上から,guanfacineの作用発現時には,特に視床下部でcyclic AMPとcyclic GMPは著明に減少するが,このcyclic nucleotidesの変化にはα2受容体が大きく関与していることが示された.

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