還元剤を含む水溶液にNO2ガスを吸収させた際の硝酸生成の抑制条件の解明を目的として,亜硫酸ナトリウム水溶液へのNO2吸収速度,吸収率,選択率におよぼす初発pH,イオン強度の影響を実験的に検討した.気泡塔型の回分式吸収装置に二酸化窒素を含む混合ガスを通気し,吸収液中の亜硝酸および硝酸濃度を測定した.還元剤を含むpHが約5以上の水溶液を用いることで,亜硝酸を選択的に生成し,硝酸生成および亜硝酸放散を抑制することができる.また,NO2吸収速度,吸収率におよぼす亜硫酸ナトリウム濃度,イオン強度の影響はほとんどない.亜硫酸ナトリウムが全て酸化された後は水系でのNO2吸収とほぼ同じになる.