日本接着学会誌
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研究論文
粒子径の異なるα-リン酸ジルコニウムにインターカレートしたDABCO およびDBU を熱潜在性触媒として用いるグリシジルフェニルエーテル(GPE) と4-メチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸無水物(MHHPA) との反応
下村 修末藤 玲奈楠 秀樹上岡 博樹大高 敦野村 良紀
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2018 年 54 巻 7 号 p. 258-263

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抄録

粒子径の異なるα-リン酸ジルコニウム( ZrP) を合成し,1,4-ジアザビシクロ[2.2.2] オクタン( DABCO)および1,8-ジアザビシクロ[ 5.4.0] ウンデカ-7- エン( DBU) をインターカレートした。得られたインターカレート化合物を用いてグリシジルフェニルエーテル( GPE)-4-メチルシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸無水物( MHHPA) との反応を行った。その結果,いずれも加熱条件下で反応活性を示し,ZrPの粒子径が小さいほど反応性が高くなる傾向が観察された。これらのインターカレート化合物を用い40℃の下で貯蔵安定性を評価したところ,DBU をインターカレートした系では2 日目まで,DABCO をインターカレートした系では4 日目まで,いずれもGPE の転化率は10%以下にとどまり,熱潜在性硬化剤としての挙動を示すことがわかった。1.

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© 2018 一般社団法人 日本接着学会
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